タイトル

現在でも大活躍中の神宮寺三郎シリーズの第一作目のタイトルです。

今回のレビューにあたり、ファミコンディスクシステムではなく、プレイステーションアーカイブスにて配信中の「探偵 神宮寺三郎 Early Collecton」内にエントリーしている「新宿中央公園」のタイトルをプレイしました。

内容はご覧の通りファミコン版とまったく一緒です。ただ移動の際、ネックだったディスク読み込みが無くなったので快適性についてアップしています。

それとEarly Collection内にあるクイズを先読みし、公園の端に派出所が存在していることのヒントを得ました。

派出所が存在していることを知っただけで場所に関しては自力で探しはしましたが正直こんな謎は駄目だろう・・・とも。これはさすがにネタバレさせてもいいだろうと個人的には思う謎だと思います。

システム

コマンド選択式のオーソドックスなアドベンチャー。

オーソドックスではありますが「ききこみ」のコマンドの際、いちいち「だれに?」って聞いてくるのがウザイ。

一つのコマンドに対して一発回答が欲しい管理人はこのような手続き型のコマンドは軽くイラつくシステム。

移動は基本的に場所を選択して一発移動ですが新宿中央公園内だけは2Dマップで表現され、園内を探索します。

グラフィック

静止画はまぁ見てもいいかなってレベルだが新宿中央公園だけは2Dマップを採用。↑を見てのとおりこれが今の世代の人が見るととんでもなくクオリティの低いものとなっている。

犬や猫が喋るというファンタジーを入れているのもいささかどうかと。タイトル画面の渋さとのギャップに愕然とするのは必死。

シナリオ

べつだんどんでん返しというものもなく、展開などにもだいたいの予想がつく。

シナリオではないが公園内にいる人たちの台詞に少々脱力してしまうほどのチープさを感じる。

音楽・効果音

音楽がファミコンレベルとしてはそこそこ良い。話に進捗があった場合の効果音はこのゲームくらいからじゃなかったかと思う。アクセントになっている。

良い点

渋い!

新宿中央公園内のチープさ、脱力っぷりとは異なり、全編を通して渋さを醸し出しているのが良い点でしょうか。強いてあげるなら。

イマイチな点

理不尽な謎が一点だけあった事

納得いかない謎の一つが冒頭にある派出所の存在。公園内のある人物から北西に派出所があることを知らされるのだが北西にみえるのは神社とこの建物。

公園内に派出所があると考えるのは確かにおかしいが他に建物もないのならここだと考えるのは決して不自然な事ではない。

←この建物と人物はゲームの進行には何も関係がありません。紛らわしいことこの上ない。

なんとマップの端のなんでもない場所を「あたりをみまわす」ことで発見できるのだ。公園の北西、「お寺」の上辺りの端を「みまわす」と移動します。

派出所が別に存在していることをEarly Collection内で知らなければ永遠に先に進まなかった可能性がある。

ファミコン独特の探索する要素が好きか嫌いかで評価が分かれる部分ではあると思う。探索は嫌いではないがファミコンのようなチープな画面ではいささか無理がある。

なぜなら手がかりが無い。灰色一色のパネルを一つ一つ「まわりみる」などできるほどの暇人はもはや現代には存在していない。

総評

新宿中央公園殺人事件
1987年4月27日データイースト
2Dマップの探索は当時そこそこ楽しめたが今となってはかなり無理がある。

昔のファミコンには「裏技」というものがプレイスタイルとして定着していたのかやたら探索させる傾向があったようにも思います。

あくまで裏技なのに本編のクリアに関わるような要素に持ち込む作り手もいて、今プレイしてみるとどうにも苦労する要因となっています。

この派出所の発見も私から見ると隠れキャラ的にみつけるのが困難でした。

でも逆にこうしたファミコン独特のものを求めている人には良いゲームではないでしょうか。

ゲームの難易度的な面からいうとこの派出所からの証言を得られたら後は非常にアッサリとクリアできます。この公園の探索がこのゲームの最大の山場というかそんなところでしたね。

このソフト単体ではプレイするには少々キツく、5点程度の評価です。なのでWiiのバーチャルコンソール、「新宿中央公園殺人事件」単体ではなく、プレイステーションアーカイブス内の「探偵 神宮寺三郎 Early Collection」でプレイしたほうがいいでしょう。そうであれば☆一つプラスした評価にしたい。4本収録でお得でもありますし。



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