PC-8801シリーズっていう大昔の人気パソコンシリーズに始まり、MSX2、PC-エンジン、プレイステーション、セガサターンとあらゆるハードに移植された名作中の名作。
私の場合、PC-エンジンCDロムロムで初プレイし、衝撃と感動に酔いしれた。そして今回のプレイステーション版もプレイ。多機種にまたがるほどプレイするほど強烈に惹きつけられるのは詳細な設定とその近未来でサイバーパンクな世界観。
基本的にはテキストアドベンチャー。難易度は高くないのですぐに世界に入り込める。ポイント、ポイントで射撃アクションが入り、緊迫感を持たせている。
当時は十分綺麗に思えたグラフィックもPS3に見慣れてしまった現代っ子には、かなり見劣りを感じるのは仕方のない事。今のゲームのレベルがすご過ぎるので麻痺したせいもある。プレイし続けているとアラ不思議、慣れて綺麗に見えることウケアイ。
このゲームがのめりこんでしまう要素、それは詳細な世界設定。それに絡む魅力的なキャラ。それらがドラマチックな演出とともに展開する。よってダレるなんていう要素はありません。シナリオ自体もちょっとしたどんでん返しもある。
グラフィックはともかく、音楽がけっこういいです。オープニングの曲がカッコいい。
この世界の歴史の詳細がヒマさえあれば閲覧できるようになっている。ゲームの展開にはなんら関係ないが手を抜かずこういった設定をしているおかげでリアルな世界にプレイヤーを没入させてくれる。
基本的にはコマンド選択のアドベンチャーだがポイントとなる場面で射撃アクションになることがある。ちょうど良い具合の難易度で緊張感を高めるアクセントになっている。
このゲームはグラフィックも売りのひとつだった。しかしさすがにこのソフトでもPSの低い解像度のゲームを大画面液晶テレビでプレイするのはちょっと苦しいかもしれない。
当時は解像度の低いブラウン管テレビでのプレイだったので自然な見栄えだったものが大画面に無理に引き伸ばされて悪くなっている印象。この辺はソフト側ではなく、提供元であるアーカイブス、バーチャルコンソール側の課題ではあるのだが。
このゲームの売りはカッコいい演出。当時からすると出色の出来。今の視点で評価すると映像的には厳しいがストーリーは十分楽しめるはずだ。
1996年2月16日発売コナミ