1989年2月10日サンソフト
本宮ひろし原作の歴史漫画をゲーム化。項羽と劉邦の戦いを描く。
この漫画の魅力はなんといっても本宮ひろし氏の描く武将達の魅力に尽きる。項羽は三国志でいえば呂布みたいな武将なのだがえげつない強さの表現が抜群だった。
コマンド選択式のアドベンチャー。パスワードは自由に取得できず、ストーリーが進むと書き留めるよう指示される。
コマンドの階層は深くないので入力にめんどくささは感じないでしょう。
原作に忠実な印象。質が高くて安定してる。ファミコンアドベンチャーでたまにみられる狂ったデッサンのキャラクターで脱力することがありません。
絵のタッチがキチンと本宮ひろしっぽい。
なんだかだいぶ史実と違うなぁ・・・とおもってたら漫画のほうともかなり変わっている。エンディングのスタッフロールを見る限り、ファミコン用に本宮ひろしが書き直した模様。
容量は2メガロムカセットなのでそこそこあるほう。しかしそのほとんどはグラフィック容量に割かれてしまったのでわ?
それこそバッサリと短くなっています。かなり重要なキャラクターである「韓信」も登場しないとわ!
原作が掲載されていたのは1986年「週刊少年ジャンプ」。
なので「最後どうなるか知ってるんだよな~」とか思ってプレイしてたらラストが漫画と全然違っててたまげた。
音楽は普通、でも種類が少なく感じました。
ファミコンという制約がある中で本宮ひろしの原画がけっこうがんばって再現されてます。ファミコンアドベンチャーの中では良好な部類だと思います。
しょっちゅうゲームオーバーになります。
原作を知っていることが前提なのかな。
だいぶ本編と違うようだが・・・・。ゲームオーバーになってもリプレイがすぐできるならいいんだけどパスワード入力しなきゃいけないんでめんどくさい・・・。
しょっちゅうゲームオーバーになるので気軽にシナリオを楽しむっていうタイプでも無い。
コマンド入力がそんなに煩雑じゃないせいかまたプレイしたくはなるのは救いだが・・・。
やっぱり原作のキャラ設定がしっかりしてるしストーリーも面白いからだろう。劉邦の成り上がりを最後まで見届けたくなる。
ただ「よし、これからだな」と思ったらエンディングを迎えてしまいました。
あまりに短く感じたので、もしかするとそれをカバーするためのゲームオーバーの多さなのかなと感じた。
即ゲームオーバーはアドベンチャーの「死にゲー」とも言えますね・・・。
とはいえ、コマンドの選択肢はさほど多くもないので「アキラ」みたいな苦痛は無いと思います。
★★★☆☆