同じアイレムの「ブルートレイン殺人事件」の後に発売された同じく西村京太郎サスペンス「スーパーエクスプレス殺人事件」。今回は華やかなデザイン業界が舞台。
コマンド選択式のアドベンチャー。コマンドも場面によって絞ってくれるため、入力に作業感は無い。 聞き込みが十分なされてから「いどう」コマンドが現れるなど聞き逃ししないような配慮がなされている。
前作と同じく、メモ機能を搭載。プレイ期間が開いても経過がすぐに思い出せる。前作は「にしむら刑事」と手分けして捜査していたが今回は亀さんひとり。
コンティニューはパスワード方式。
モンタージュが難しいという声も多数ある。ただモンタージュを自力でクリアするかしないかで満足感が変わってしまう。 そのままこのゲームの評価にも影響を与えてしまうかもしれないのでここは自力でクリアしたい。
このモンタージュの答えをみてしまったらもうこのゲームの解くべき要素は何もなくなるとさえいえる。
「輪郭」「髪型」「目」「鼻」「口」それぞれが4つ。なので4の5乗。1024通りというけっこうな組み合わせの数になる・・・。
これをまともに総当りしようと思うと確かにゾッとする。ここでつい攻略サイトをみてしまいそうだが我慢して自力でクリアしていただきたい。そうしないとこのゲームのプレイ印象がかなり薄れることになる。
自分もあまり記憶力は良くないんだけど記憶だけを頼りにしてもなんとか自力でクリアはできたので他の人もできるはず。
それでも駄目な場合はまた最初からスタートしてそいつの顔を再確認すればOK
そう、あのブサイクな顔だ。...あまり何度も見たくはないだろうが。
「ブルートレイン」より洗練された感じがする。書き込みが緻密な印象。
でも建物の中が多いような・・・オホーツクなどのような様々なロケーションを味わえるのとまた違った印象。
ストーリー的にこれはしょうがないですかね。
怪しい人物は早い段階から特定されるため「いったい誰が犯人なんだ!?」などというドキドキ感はあまり感じられなかった。犯人の犯行の状況証拠や足取りを調べるその過程、流れを楽しむ。
よどみなく2時間サスペンス風に楽しませてくれる。謎を解く上で重要になる時刻表も特に複雑でもない。モンタージュでかなり足止めを喰らいましたがむしろゲーム的なアクセントとして良かった。
悪くはないけどちょっと種類が少ないように感じた。
「オホーツク」みたいに場面に応じた音楽というのが無い印象。
おかしな点が無く、すべてがまとまっていて安心してプレイできるのはいいがこれといった目新しい点もない。展開のテンポも良い。
もうすこしストーリー展開に意外性があるとより印象に残ったかも。
あと訪れる場所は少なくないものの種類が豊富じゃない。室内ばかりとか。屋外のいろんな風景の場面があるとよかった。
2時間サスペンスをみているといろんな風景を訪れていて観光しているかのような気分も楽しみの一つ。それが足りないように感じた。
スーパーエクスプレス殺人事件
1990年3月2日アイレム
確かに流れはスムーズだけど亀さんがけっこう喋るのでボケっとプレイしているとテレビを観ているかのような受身のプレイになりがちかも。
自分自身の手で解き明かしたいという欲求がある人には向かないかもしれない。
かといってボケっと傍観者でいると唐突に質問があったり、モンタージュの完成を迫られたり油断はできない。